2015年 08月 02日
オリンピックと商品企画と
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神戸芸術工科大学ファッション学科企画コース
2015年前期演習(3回生)
神戸芸工大の前期の授業が終わりました。
今回は、毎回ワークショップなども取り入れ、
楽しく有意義に学んでいただきました。
演習課題は
「2020年東京オリンピック」を契機とする需要予測をたて、
市場ニーズを仮説し、商品企画をたてること。
ボクら教員はこのテーマを出したとき、
「健康」や「スポーツ」のキーワードが
あがってくると想像してたのですが、
フタを開けてみればみんな
「日本人としての文化、アイデンティティ」や、
「人と人との関係」など、
予想をこえた発想で取り組んでいました。
さて、4月にこの課題を出して3ヶ月強。
その間、オリンピックに向けて、
実際世の中がどう動いてるのか、考えてみました。
おもてなしファッションへの批判。
新国立競技場建設のゴタゴタ。
エンブレムの盗作騒動。
もしかしたら今度のオリンピックは、
日本が「国をあげて盛り上げていくもの」ではなく、
「どこかの誰かが、勝手にはじめた活動」とか、
「“日本”というよりも“東京”のためのオリンピック?」とか、
ちょっと、国民がギクシャクしているようにも思います。
そしてもう一つ、大きなニュースは「安保」の話題。
これが強引に押し進められると、
ともすれば日本(オリンピック)も
「テロの標的」になる恐れも…。
そう考えていくと、経済がどうのこうのというよりも、
これを機会に「日本国民が一つになろうぜ!」
とのメッセージが必要なのかもしれません。
ファッションという分野を
「モノ」として語るのではなく、
「メディア」として語る。
そんな感覚が、これからのクリエイターには必要なのかもしれません。
だとしたら、この学生たちはスゴイ!
自分たちの感覚で、
社会不安とか、社会課題をとらえています。
若い感性、恐るべし!
ボクの方が勉強になりました。
学生のみなさん、おつかれさまでした!!
by at_caprice2
| 2015-08-02 08:55
| 大学・高専での仕事