2012年 03月 03日
デザインは、しくむこと
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2月25日に吉野ネオミュージアムで開催した
「undesign」での学び・その2。
このプログラムを作るにあたって、
目指すべきゴールを「人を動かすこと」と決めました。
これは自分たちの考える「undesign」の定義にもつながります。
本番プログラムをやってみると…
これは、ボクだけの考えになるかもしれませんが、
もう少し、解釈が広がりました。
今日はそれについて書きたいと思います。
結論から言うと、
これからデザインに求められるのは「しくみを作る」こと。
つまり、デザインとは「しくむこと」と言えます。
ボクが図解をやっていて、最高にシビレる図解は、
三すくみや、スパイラルのような循環図。
3つの要素が「win-win-win」で、半永久的に利益が循環する図です。
これが完成すると、ものすごく「完成度の高い企画」と感じるのです。
たとえば、わが家にあるモノで、究極のデザインは…
エビの水槽「holo holo」かもしれません。
もう6〜7年飼っていますが、実は全く餌を与えたことはありません。
・水槽に付着した藻をエビが食べ、
・エビが排泄したものを養分として藻が育ち、
・それをまたエビが食べる
といった循環のくりかえし。
まさに、地球活動のミニミニ版です。
今回の「undesign」では、改めてそれを感じました。
つまり…
・デザインの現場で起こっている事例をお話する(カプリス)
・それを学者さんが理論化する(大学)
・理論は「みんなが使えるようにする知」だから、現場で実践できる
のスパイラルによって、漠然とした問題が(徐々に)解決されます。
それが、ボクたちが参加する大きな意義だったかもしれません。
その場で何が起こって、何が経験知として蓄積され、どう活かされてゆくのか。
それを「しくみ」というデザインのフレームで整理すると、
この経験は大きな財産になると思うのです。
お話はもとにもどって…
「デザインは人を動かすもの」という目的を設定しましたが、
それは決して、
・説得されたり危機感をいだいたから人が動く
・何かに感動したから人が動く
といった、旧来の広告的手法だけではなく、
知らず知らずのうちに、その「大きな動きにのっかってる」ことの方が、
これからの時代に求められることだと思うのです。
人が人を説得する。
人と人が双方向で対話する。
こうやって、人が動くのは、これまでのやり方。
だけど、ここまで広告宣伝が信じてもらえなくなった今、
もっともっと「大きなしくみ」の中で人が動くことを仕掛けることが、
「undesign」と言えるのかもしれませんね。
これはボクだけの考えかもしれませんが…(笑)
by at_caprice2
| 2012-03-03 12:25
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