2012年 03月 02日
デザインはバラバラにすること
|

2月25日に吉野ネオミュージアムで開催した
「undesign」での学び・その1。
デザインは、創造です。
でも、同時に、デザインは「バラバラにすること」でもあります。
これが「undesign」の、一つの発想。
創造のために、破壊する。
固定概念を、打ち破る。
発想のワクを超える。
…なんてことをよく言いますが、それとはちょっと違う考え方。
それらは、ものごとを否定することから入るイメージですが、
「undesign」は、肯定的に受け入れることから始まります。
つまり、ものごとを分解して、
そのしくみや成り立ちをきっちり理解した上で、
本質を見い出すこと。
そこから余計なものを省いたり、
面白いものを付け加えたりしながら、創造していく作業。
こういった考え方が、とても大切なんです。
たとえば、モノ(物質)。
扇風機を分解することで、
そのしくみが分かり、発想のタネが見つかる。
たとえば、コト(概念)。
「考え方」を分解して構造化することで、
その本質があぶり出され、さらなる発想の糸口が見つかる。
それらのプロセスに必要なのが、図解力。
可視化することで、問題点も見つかるし、インスパイアもある。
ボクたちデザイナーは、知らず知らずのうちに、
こういった作業をずっとやってきたように思います。
それこそ、デザインの仕事を分解されました(笑)。
それにしても、ボクたち子どもの時代は、
何でもバラバラにしてきました。
自転車、おもちゃ、虫、植物…。
決してグロテスク主義ではありません(笑)。
ただ好奇心があっただけ。
それこそが、デザイン思考の原初なのかもしれませんね。
そう考えると、今の子は可愛そう。
なぜなら、おもちゃにしても精密機械となっていて、
分解しても、意味がわからなくなってるから。
手にしたものを「そのままの使い方」でしか受け入れるほかなく、
デザイン思考の「芽」が育たない時代になってるのかもしれませんね。
次回は「undesign」での学び、第2弾です。
by at_caprice2
| 2012-03-02 14:36
| unlabo