2012年 01月 28日
みんなで作る学科パンフ
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先日、京都造形芸術大学にて、チームメイド・デザインを行いました。
高校生などに配布する、学科パンフのデザインです。
入学後、「こんなイメージではなかった」と退学する学生を作らない。
そのためには、学科の「情報」だけでなく、
「雰囲気」をしっかりと伝えたい。
パンフレットの目的は、しっかりと学科の空気感を伝えることです。
ふつうのやりとりだと、発注担当者(広報、先生など)が、
デザイナーにその「雰囲気」を伝え、
デザイナーがそれを解釈して作品を作ります。
でもこれだと、たいてい「キレイごと」が多く、
よくある「明るいキャンパスライフ」的な雰囲気に仕上がってしまうことが
予想されます。
そこで、当社のオリジナルである「チームメイド・デザイン」をご提案しました。
学生や先生など、当事者を巻き込んで、
ワークショップ形式で原稿を作るものです。
集まった学生は12人。
時間は2時間。
メタファー思考で、学科の「雰囲気」をみんなで語ってもらい、
ワールドカフェ形式で「先生」のイメージを語ってもらいます。
ワークショップ形式なので、
参加者みんなから意見が出てきます。
わいわい、楽しそうに自分の学科を語る学生たち。
あちらこちらでおこる笑い声。
「書く会議」の手法で、
あふれんばかりの「原稿の元」が出来上がってきました。
注目すべきは、そこに「やわらかな本音」がたくさん出ていること。
担当者からでは、決して聞き出せない「本音」の部分が、
このデザインの課題である「雰囲気」を明確に伝えてくれます。
しかも和やかな雰囲気の中の意見なので、
決して毒々しくなく、愛情が見え隠れする「やわらかな本音」なのです。
あっという間に、時間がきて終了。
学生たちは口々に「楽しかった」「デザインの勉強になった」と、
満足そうな様子で、ホッとしました。
たくさん出てきた意見をとりまとめて、
プロのデザイナーが原稿を作っていくのが、この後の作業。
さて、どんな形に仕上がってゆくか、
楽しみ&プレッシャーです。
by at_caprice2
| 2012-01-28 10:44
| 講座・イベントレポート