2011年 04月 27日
“就勝”のためのポートフォリオ
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ポートフォリオといえば、
就活のために、クリエイティブ系の学生が持ち歩く作品集。
…という固定概念もなくし、
今、神戸親和女子大学でもプロジェクトで、
総合文化学科や心理学などの学生にも、
フィールドスタディを活用したポートフォリオ作りを奨めています。
そのプロセスの中で、いくつか質問があったので、
ここに考えをまとめておきます。
起業前に「採用側」として多くの学生と面接した立場として。
「作品集」とはいえ、ただ漫然と作品を並べても、
採用担当者は、何とも評価がつけにくいものです。
ですので…
(1)できるだけ色々な作品をのせる
「自分のお気に入りタッチ」のものばかり載せていると、
採用側としては「この学生はこういう作風しか作れない」と思ってしまいます。
選ぶ方は「この学生の持ち味」よりも、「柔軟性」を見たいものです。
様々な課題に対して、いろんな引出しを持っている。
そんな部分を見せられると、「おっ!」と思います。
(2)作品に対する想いを伝える
いろんなタッチの作品の中でも、
たった一つでもいいから「渾身の作品」をのせてください。
その作品については、熱く語れるような。
採用側はそのコミュニケーションを通じて、
学生の「デザイン観」を知ります。
(3)プロセスをしっかり伝える
作品の「出来映え」については、そんなに意識はしていないものです。
いくら「美しい作品」を見せられたとしても、
その背後にある「文脈」が分からなければ、
作品が「課題を解決するものなのかどうか」が評価できません。
作品の完成に至るまでのプロセス
(課題に対してどういう考え、論拠、コンセプトでデザインしたのか)
がしっかりと表されていると、
その作品に対しての、正当な評価を下すことができます。
…と、いずれにしても、採用側にしてみれば、
その学生が培ってきた「個性」もさることながら、
その学生と今後うまくやっていけるかどうかの、
「可能性」の方を重視したいものです。
そう、「コミュニケーションをデザインすること」が、
ポートフォリオの本来の目的なんだと、ボクは思います。
あくまでも個人的な見解として。
あ、カプリスとしての営業用のポートフォリオも早く作らなくっちゃね。
人にエラそうなことばかり言ってないで…(苦笑)。
by at_caprice2
| 2011-04-27 10:27
| カプリスの考え