2016年 09月 12日
【レポート】大阪大学STiPSワークショップ
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9月9日(金)10:30〜18:00 @大阪大学
「科学コミュニケータ養成のためのプレワーク」
【対象】
・大阪大学・京都大学の(主に理系)学生約20名
【目的】
・「科学」と「官・民・産」をつなげる人材育成。
・しかし理系の学生たちはみんな「自分の意見」を述べるスキルは高いが、
反面、人の意見をクリティカルにとらえる傾向も。
・そこで「研究気質」だけでなく「恊働気質」を持ち合わせたい。
【レポート】
ワークがはじまるまでの、独特な時間。
これはボクも若干、苦手です。
学生たちもたいてい「はじめまして」の面々であり、
ワークが始まるまで、あいさつは交わすものの、
「どういう研究をされているのですか?」…などと、
いわゆるA面的なことばのやりとりに、
ちょっとぎこちなさを感じる空気でした(笑)。
優秀な学生ばかりなので、
「スキル面」にのみ注目してしまうと、
なかなか融和しないことが想像されます。
とくに学生の場合は「キャラクター」をどう掴むかが大事。
そこではじめに「フレーム自己紹介」。
紙面の「フレーム」というしばりのなかで、
さらけ出してもよい範囲で、自分をさらけ出すことができます。
それにしても、阪大・京大の学生はキャラが濃い(笑)。
研究ノートだけでなく「気もちノート」や、
暗号の入ったノートなど、
常に5冊ノートをかばんに持ち歩いてる学生などは、大ウケ!
コミュニケータ育成の目的があるので、
自己紹介される側、つまり「聞く側」にもミッションを与えました。
しっかり話に耳を傾け、いろいろ質問を交わしながら、
その人を「漢字一文字」で表現するという課題です。
さてこの「フレーム自己紹介」ワーク、
本質は「問いをたてる」ということ。
午前中は、各グループごとに「独自のフレーム」を考える、
いわば「問いのデザイン」のワークを取り入れました。
そして午後はそれを用いて各自の「リソース」を発掘し、
地域課題を解決するビジネス・プロジェクト・イベント等を
開発する企画ワークに取り組みました。
実は…。
この企画会議、2重構造になっていて、
他のチームがそれを「観察する」という目的もあります。
観察側は「きろくのクロッキー」の手法で、
会議を「発言」でなく「音や雰囲気」でとらえる。
つまり
・ここを深掘りするとおもしろいアイデアが出そうだ。
・これは「いい沈黙」か「悪い沈黙」か。
・この盛り上がり…もしかしたらアイデアの種があるかも。
…などと、推進役としての勘を磨くことが真の目的です。
自分たちの会議を、
他のチームがメタ的に観察し、分析する。
そしてさすがに優秀な学生たち。
2回目のディスカッションはすぐに軌道修正、
飲み込みの早さと、バグに対する適応力に感心しました。
そんなこんなの丸一日。
これを経験して、参加者の学生たちは来週、
東京の学生たちと合流して、
本番の合宿に旅立ちます。
みなさん、活躍してくるんだよ!
by at_caprice2
| 2016-09-12 10:40
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