2014年 08月 17日
一人一人が主役のデザイン
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【ボクがワークショップをデザインする理由(1)】
その人は、全知全能。まるで神の存在。
どんな問題にぶちあたっても、難なく解決できる。
人々は彼を敬い、また心の支えにもする。
…たしかに、そんな存在に憧れた時期もありました(笑)。
デザイナーとして。
でも、ボクにはムリです(笑)。
一人ではとてもとても。。。
今は、
自分たちの問題は、自分たちで解決しなければいけない時代。
答えがいくつもあり、「こうだ」と断言できない時代。
予定調和ではおさまらず、予期せぬ課題が次々噴出する時代。
だからこそ、
時代を生きる人々、集団組織に属する人々、
ひとりひとりが知恵や経験を出し合い、
それぞれの課題に最適解を見つけなければ、
前に進みません。
昔のような、専制、上意下達ではなく、
社会を構成する一人一人が「主役」になる時代。
一人一人の意見やアイデア、知識こそが、
課題解決のタネになります。
そうなると、大切になるのが「場づくり」。
はなはだ見当違いでもいい。
知識不足でもかまわない。
安心して、意見が言える。アイデアが出せる。
そして何よりも相手の意見も尊重できる。
相手の気持ちが共感できる。
たとえばそれを「会議」とするならば、
今まではそれを制度化、ルール化してしまうのが常でした。
つまり「相手の意見を批判してはいけません」とか、
「必ず一人一つは発言すること」とか。
でもそれが、かえって思考を停止させてしまう。逆効果。
「言葉」のもつ落とし穴かもしれません。
デザインというのは、それを制度化せずとも、
ごくごく自然に「安心して」発言できる。
そんな空気感といいますか、場の雰囲気といいますか、
あるいは流れといいますか、
目に見えない「心配り」や「環境」を作り込むものだと思うのです。
キャプション「WSD阪大2期/平田オリザさん、蓮行さんと」
ボクが「ワークショップ・デザイン」に取り組んでいるのも、
それが一つの理由。
「デザイン」もたった一人の創造性に依るのではなく、
多角的な視点、たくさんの意見、現場の経験など、
できるだけ多くの人から出てきたアイデアの方が、
より実質的で、より現状に則したものができるはずです。
これが冒頭のおはなしの真意。
アトリエ・カプリスは、そんな「場」を提供する人であり、
それを編集して、高次なアウトプットにつなげる人であり、
あるいはそういう「創作的な活動」の支援する人でありたいと、
日々、とりとめもなく広範囲な活動をしています。
※エゴコロサロン・サイトに紹介しています。
さて本件の話題にとりあげた「会議のデザイン」についての
ワークショップを、10月に行います。
詳細が決まり次第報告しますね。
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「楽しい会議をデザインしよう!」
10月3日(金)19:00〜21:00
場所:大阪狭山市立公民館
テーマ:場づくり(コミュニケーション)
参加者のアイデアを刺激し、意見が出て、
創造的な「会議」にするには…。
場、デバイス、時間、構成など、いろいろな切り口から、
「楽しい会議」をデザインします。
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by at_caprice2
| 2014-08-17 17:31
| カプリスの考え